マッチ売り [作文]
マッチを擦っては夢を見る
淡く儚い夢を見る
小さく灯もる赤い火に微かに希望を混ぜて
優しく甘い温もりに
消えないように手をかざす
何度も何度も夢を見る
お願いマッチは買わないで
燃え尽きた木屑に埋まる足
そこから一歩も動けない
それでもマッチを擦り続け
優しく甘い温もりを
マボロシなんだと知りながら
求めてる求めてる
そして
気付く闇。帰る闇。
黒猫のだんご。 [作文]
空気が冷たい。
そりゃそうだ。冬だし。
息子を自転車の後ろに乗せ、家をでる。
保育園へ続く、この道のりにも随分慣れてきた。
風をきる。風をきる。
「ママ、手貸して。」
片手を後ろにまわす。
「パワーアップ」
かじかんだ私の手をギュッギュッと握る。
「はい、反対も。」
手が温まり、少し自転車のスピードを上げてあげる。
「速い速い♪」
ホントは、手じゃなくて、心があったかいんだけどね。
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息子を降ろして、軽くなった自転車を、今度は家へと走らせる。
いつもと変わらない朝の風景。
居酒屋の隅にあるゴミバケツ。
口元だけ白が混じった黒猫。
いつも、このゴミバケツの蓋の上で丸くなっている。
?!
自転車を止めた。
違う。
なにが??
♡
たまらず、Uターン。
あったかそうだね。(笑)
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「ねぇ、お母さん。あったかい??」
「ふふふふふ、あったかいよ」
心が、、、、、、でしょ??(笑)
※今朝、あまりに可愛くて。
チラッとこっちを見上げたけど、逃げずに写メさせてくれました。
ちょっと見づらいと思うけど、首元に子猫が乗ってます。(^^)
なにかが変わる瞬間。 [作文]
追いつくと思っていたもの。
本当は、ずっと、ずうっと先にいる。
目指す、ゴールは違うんだ。
困らせたくなんてない。
でも、でも。
傷つけたくなんてない。
だから、だから。
見守りたいと思っていたもの。
本当は、見守っていてもらっていた。
今は、守るものが違うんだ。
困らせたくなんてない。
でも、でも。
傷つけたくなんてない。
だから、だから。
いつから、こうなってしまったのか。
いつかは、こうなることをわかっていたのか。
そこには、何がある??
幸せを願うのは。
君の、幸せと。
僕の、幸せは。
愛を望むのは。
君の、愛と。
僕の、愛は。
終わってしまったのか。
それとも、始まっていなかったのか。
そこには、何も残らないの??
月の輝きは。
優しく、照らして。
星の輝きは。
明るく、瞬いて。
包む闇々は、勝手に困っているよ。